1. 個人ばく露測定とは(令和8年10月1日施行)

作業環境測定のうち、「作業環境における労働者の有害な因子へのばく露の程度を把握するために行う測定」(作環法第2条第3号)を言う。

2. 個人ばく露測定の種類(作業環境測定における)

  1. 第三管理区分測定
    作業環境改善が困難な第三管理区分の作業(場)における測定で、有効な呼吸用保護具の選定を目的とする測定
  2. 溶接ヒューム測定
    金属アーク溶接等作業を継続して行う屋内作業場において、必要な措置の効果確認および有効な呼吸用保護具の選定を目的とする測定
  3. 確認測定
    リスクアセスメント対象物を製造または取扱う作業(場)において、労働者の呼吸域における化学物質のばく露の程度を把握することを目的とする測定

3. 個人ばく露測定のデザイン

(1) 第三管理区分測定

①測定対象者 均等ばく露作業毎に適切な労働者数
(原則全労働者、適切に抽出した2名以上を含む)
②測定範囲 屋内作業場の第三区分に区分された単位作業場内の均等ばく露作業に従事する労働者の行動範囲
③サンプリング時間 対象物質作業に従事する全時間
④サンプリング機材 化学物質の種類または目的に応じて選定

(2) 溶接ヒューム測定

①測定対象者 均等ばく露作業毎に適切な労働者数
(原則全労働者、適切に抽出した2名以上を含む)
②測定範囲 均等ばく露作業に従事する屋内作業場の労働者の行動範囲
③サンプリング時間 金属アーク溶接作業に従事する全時間
④サンプリング機材 化学物質の種類または目的に応じて選定

(3) 確認測定

①測定対象者 八時間濃度基準値設定物質=2名以上が望ましい
短時間濃度基準値設定物質=最大ばく露労働者1名
②測定範囲 均等ばく露作業に従事する屋内作業場の労働者の行動範囲
③サンプリング時間 八時間濃度基準値設定物質=対象物質を取扱う全工程時間を含めた8時間(全就労時間)
短時間濃度基準値設定物質=対象物質を取扱う作業でばく露が最も高いと推定される15分間(3回程度の測定が望ましい)
④サンプリング機材 化学物質の種類または目的に応じて選定

4. サンプリング補助者の新設(作環法第4条の3 作環則第3条の5)

個人ばく露測定(デザイン、サンプリング、分析)は作業環境測定士が実施することとされた(令和8年10月から)。

ただし、個人ばく露測定のための「サンプリング補助者」の資格を持ったものは、作業環境測定士のデザインのもと、サンプリングのみを実施できる。

5. サンプリング資格者の役割

サンプリング資格者の役割の図。デザイン等資格者(作業環境測定士・測定機関)が①サンプリングのデザイン(測定作業・測定労働者の選択、測定条件の設定)を行い、サンプリング方法指定書でサンプリング補助者(事業場内等)に引き継ぐ。サンプリング補助者は②サンプリング方法(試料採取機器の取り付け、サンプリングの開始/終了)、③サンプリング中の動作確認(注記すべき点等を「個人ばく露測定時の作業状況等の記録」等に記録)、④サンプリングの終了・内部(試料採取機器の取り外し、保管)を行い、サンプリング実施結果報告書と作業状況等の記録をデザイン等資格者に戻す。デザイン等資格者は⑤サンプリングの終了・外部(試料採取機器の回収・保存、データの分析・評価)を行う。

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アドバイザー 元木裕二

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